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 一周年自選集(時系列順)

詩歌の部

2024年

5月

春濤と柱状節理とパパゲーノ haiku0004

世語りがくだくだし卯の花腐し haiku0010

孫卿の書は筍の子と書かれ senryu0004

喧噪やラベルを上に注ぐビール haiku0019

あの人は親ガチャ勝者パリ暮らし senryu0005

6月

涸清水劈くリニアモーターカー haiku0030

萍と沈める蹄賀の初め haiku0039

(金襖子へ) ゲコと鳴けと蟇の贔屓の引き倒し senryu0009

リビドーや背に微動だにせぬ真蟎 haiku0046

7月

親も子も袒裼裸裎せぬ水着 haiku0057

ケンカして固まる油ソーダ水 haiku0061

野狐禅か日に十度問ふ愚衲死す zisei01

巴戦砂っかぶりにレースをり haiku0079

8月

蝲蛄や阿闍梨が握る独鈷利し haiku0081

アラフォーのシャバ僧の読む棚経よ haiku0091

敗戦忌残響室より回向せむ haiku0093

縫包みぶしょったく着て流光にえ飛下りざりしパパゲーノなりtanka0004

9月

髡褐の婚活またも坊主かな senryu0016

アイルーのパニクる颱風一過かな haiku0111

宿業をすかっと断たむマスカット haiku0115

世の中は金死ねいいねよりも稲 senryu0017

垠堮の䬹人よりの稲の波 haiku0121

10月

きなげつへ五十本目か久方のアメリカ人ぞ立ち嘆きつる tanka0010

琉球の早き長袖秋寒よ haiku0133

天高し駑馬も老驥も肋勝ち haiku0137

沈黙せえおはしますのは金木犀 haiku0139

聞道語法も知らぬ大人ありといづくも同じ神の黄昏 tanka0015

饞吻は三分待つて夜食かな haiku0145

11月

箒木の赤き耕作放棄地よ haiku0148

ロジハラと云はれえも腹立たぬ我 senryu0026

コテージが自己呈示せる無丁字ぬ鼎峙したるやでーじ低次さー tanka0017

広告は断乎no@thankyou.com senryu0029

本当に終生フォント修正か senryu0031

(国会議事堂前) 冬木立亡徴四十七箇条 haiku0161

12月

腐れるも全きもあり蜜柑籠 haiku0164

救恤の気も理が消えば惑ふべし木守柿こそ三つ四つあらめ tanka0020

タレントはしけず派手なり衣配 haiku0173

葉野菜を賜りし途の社会鍋 haiku0175

油揚咥へ柚湯を引きにけり haiku0177

聖夜より逢瀬重ねし一年を彼女は言うの得るものなしと tanka0023

公文書改竄を問ふ御躬ら一兵卒をミニトゥりしかも tanka0024

2025年

1月

鰾膠も無き剽窃家なり標の内 haiku0186

青帯は春書に壓さる淑気満つ haiku...0187 閲覧注意

余事象を知らぬガチャガチャド素人 senryu0039

じゃばじゃばと紙漉く嫠婦と迎合語 haiku0193

坦然と立てりシャンツェのタンジェント haiku0194

春永を眺め居てはる菜椿象かな haiku0196

2月

立春の「こゝろ」繙く朝かな haiku0207

寛解や隣の庭へ探梅行 haiku0221

あはや目を射抜くべしとき淡雪よ haiku0222

犬ふぐり厚顔無恥も世慣るべし haiku0224

(歎願) チョ~テキト~!早う糶糴斂散を! senryu0047

3月

春闘や10%引の肉 haiku0227

静けさを好めど来る木芽時 haiku0229

笨拙な手記も紀事本末体も苯環も衣鉢も好きだ tanka0034

梟来三十路に至るマグルにも senryu0050

ケモショタに籠一杯のネモフィラを haiku0237

(茶道を教へて下さつた方々へ) 利休忌や千の名前を持つ茶杓 haiku0242

此処迄59項目

4月

一日に飛ぶ金髪の新社員 haiku0245

猪屠る餓狼朗らに哦う著莪 haiku0257

粥腹のゲバラに見せばや庚申薔薇 haiku0260

賾なき青き露頭へ蒲公英の絮と八百粁騎驢覓驢かな tanka0040

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