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zekku0213

 [0815遅刻投稿] 漿酒藿肉。 全家赬尾魴。戸主若寒螿。卑父醺緹盎。尊於君帝王。 韻陽(下平)、平起、五絶。 全家は赬尾の魴。戸主寒螿の若し。父をして醺せしむる緹盎は、君たる帝王よりも尊し。 注釈。漿酒藿肉、酒を清涼飲料と肉を豆の葉と見做す、豪奢な酒食。赬尾魴、魴魚赬尾、おしきうおの白い尾が赤くなる、疲労困憊の譬え。寒螿、つくつくぼうし。緹盎、酒の事。君帝王、立派な帝王、お飾りではなく確りと君臨している者を指す。 抗酒薬詩篇。 xun1ti2ang4/ jun1di4wang2 と三文字の字母が共通する後半の二句を言いたいが為に先では酒を我慢した。以前も尊卑の対照を用いたが何度見ても飽きない。 _/_/_/_/_/ おしきうおはトガリヒラウオが正式名称だが、網上で魴を検索すると先に的鯛が出る。三角魴が其れらしいが詳細不明なので勝手に授精産卵後の鮭を想像している。尚、魴鮄も竹麦魚も日本の用法で大陸及び島嶼では小銀緑鰭魚と書く。 酒、其の商人と酔客は嫌いだが、作ったり詠んだりする者は面白い。酒の異名だけで一冊の本になる現状は最早文化と呼ぶしかないのである。 [同日追記]wikipediaのダントウボウ(武昌魚)を参照するとどうも日本にも流入したようである。普段は白い美しい鰭である。

zekku0155

  譴責。 若此虎狼何。常斟可樂酡。無謀齎戰禍。懇切冀荊軻。 韻歌(下平)、仄起、五絶。 此の虎狼を若何せん。常に可樂を斟み酡なり。無謀にして戰禍を齎す。懇切に荊軻を冀ふ。 注釈。可樂、炭酸清涼飲料水。酡、赤ら顔、特に酒を飲んだ時を言う。荊軻、始皇帝の暗殺未遂で処刑された刺客。 汚濁の世とは手を切って独立するしかない。戦争には絶対に荷担しない。定期。 芸術家に有害な刺戟を与えないで欲しい。作品が灰色か原色になる。勿論鯫生に対しても。 [0415追記]渠は実家が金持ちだと証明しているに過ぎない。

zekku0137

  詠懷、去聲三十韻其七。 晦匿嘆澆酗。以吾爲國蠹。無如跼蹐何。汲古聽韶頀。 韻遇(去声)、仄起、五絶。 晦匿し澆酗を嘆ず。吾を以つて國蠹と爲す。跼蹐を如何ともする無し。汲古して韶頀を聽く。 注釈。晦匿、愚かさを装う。嘆、嘆く、又、詠う。澆酗、人情が薄く酔っ払っている事、風俗の頽廃。國蠹、国賊。跼蹐、跼天蹐地、人目を憚り行動する事。汲古、古書を読む。韶頀、舜の作った音楽と湯王の作った音楽、広く昔の雅な曲を指す。 常々思うのだが、飲酒禁止のポスターには酗の字だけを画面一杯に書けば事足りるのではなかろうか。携帯の画面だと限限だろうか。 酗

zekku0104

  妖怪容喙。 安閑待夕曛。老驥毎醺醺。杯裏蛇將咬。宜馳拂毒氛。 韻文(上平)、平起、五絶。 安閑として夕曛を待ち、老驥毎に醺醺たり。杯裏蛇將に咬まんとす。宜しく馳せて毒氛を拂ふべし。 注釈。安閑、和臭の意味も含む。夕曛、黄昏。醺醺、ほろ酔いの様。毒氛、体に悪い気。 鯫生は甜言蜜語で誑かすエデンの蛇でもある。事実であるから強くは出られない。何故皮肉ばかり口を衝くのだろう。期待が膨脹してしまうからか。結局助長に終わる。 誰でもそうだと思うが、特に INFP 的気質を持得る全員にとって空想は聖域であって、他者の侵入を許さない。それをこじ開けようとするのは野暮どころか不法侵入なのだろう。そして本人にとっては無限の変奏曲に恍惚としていたいのに邪魔されるのは不快以外の何物でもない。鯫生に微かな変化を捉える詩眼がないので味消しをしてしまう。嬉野で朝顔を描続けた名も無き人も、木材から何体もの仏様を削出した彫刻家も居るのだから、拝見する立場としては辛抱強さが必要なのだが。矢張、普段批判しているのにも関わらず、否だからこそ、速さの快感(f***ism)に呑まれてしまっているのかも知れない。 _/_/_/_/_/ 伏字を使ったが、結構該当する語句があった。候補中にも幾らか文脈に適合し得る物が混じっていた。 他者の理想化は T9 の課題の一つ。初対面には何となくの好印象を与えるが、付合う内に基準に達しないと勝手に失望してぞんざいになる。落差が大きいので却って深く他人を傷つけるのである。飴と鞭は鞭を先にした方が良い所以である。T6 や T4 との違いは分からないので今後の研究課題である。 他人に怠惰を見出す時、大抵は自分の鈍さに腹が立っている。他人が概念や言語を弄んでいると感じる時、大抵は自分の知恵の無さに落込んでいる。他人の優しさをおべっかと決め付ける時、大抵は自分の吝嗇に打ちひしがれている。此の類を投影と呼ぶ。

zekku0070

  過年。 蕩子皆醺櫛比。文人獨醒蓬飄。徐書唐詩歳暮。不覓賀状元朝。 韻蕭(上平)、仄起、六絶。 蕩子皆な醺ひて櫛比。文人獨り醒めて蓬飄。徐ろに唐詩を書く歳暮。賀状を覓めざる元朝。 注釈。題名、年越し。醺、ほろよい。櫛比、くしのように並ぶ。蓬飄、よもぎのようにただよう。唐詩、漢詩の事、絶句や律詩が成立し流行したのが唐の時代である、中国では漢詩と言えば漢代の詩を指す。 何となく日常を詠んだら六言の対句が二組出来た。良いお年を。 _/_/_/_/_/ 今回は百度百科の六絶の説明を参考にして格律を定めた。変格の格一に相当。以下の通り。 ▲●△○▲●。△○▲●○◎。△○△○▲●。▲●●●○◎。 此の格は孤平を除いた方が綺麗だろう。又、粘法(承転句間の韻を除く平仄の一致)が些か怪しい気がする。 下三連を忌むので「平平平仄仄仄」等は避ける方が無難だろう。

zekku0052

  遣悶、平聲三十韻其十二。 越俎屢噬臍。頑愚匪突梯。衆人無解語。懲臛吹醃齏。 韻斉(上平)、仄起、五絶。 越俎すれば屢臍を噬む。頑愚にして突梯に匪ざればなり。衆人語を解する無し。臛に懲りて[同日脱字修正] 醃 齏を吹く。 注釈。越俎、職分を超えて差し出がましい事をする。噬臍、悔しさを抑えきれない様。突梯、圭角の無い様、世の中に逆らわない様。結句、臛は汁物、醃齏は漬物、失敗に懲りて必要以上に慎重になる事、懲羹吹膾の四字熟語の方が人口に膾炙している。 鼯鼠が相手の語彙の無さ及び意味を調べようとしない態度を詰れば、分かりやすく書けとの仰せを返される。南華の悔いの典型だ。おっかなびっくり提出すると今度は無味乾燥と評されたら良い方で大抵無視される。具体や一般的な情緒を持たない凡人にはあらゆる言葉を駆使するしか闘う術が残されていないのだ。抒情詩人としての才能の欠如に嫌気が差す。尤も、プラトンは共感だけの作品を排斥すべしと述べている訳だが。 _/_/_/_/_/ 流石に話す時に奇を衒ったりはしない。時間の無駄だから。但し、落語の枕のような目的を持った表現を試みる場合はある。

zekku0039

  獸害之風説、平聲三十韻其三。 熊鹿盜葡萄。令農寤寐騷。如強於虎兕。徹夜合酣鏖。 韻豪(下平)、仄起、五絶。 熊鹿葡萄を盜み、農をして寤寐に騷がしむ。如し虎兕よりも強くば、夜を徹して合に酣鏖すべし。 注釈。寤寐、寝ても覚めても。虎兕、とらや野牛、猛獣の代表。酣鏖、徹底的に戦い続ける。 鏖殺で韻を踏みたくなった。獣害大変ですね。ところで、熊の肉を食べて毛皮を纏って眠ると熊に変質してしまう夢を時々見る。結構毛だらけだが、実際に起こってしまうと人権の喪失が痛手である。二足歩行する知性のある生物だから実質人だねと強弁しようか。命懸けではあるが農場の警備で食繫げないかな。偶にもふっていいのよ。

haiku0135

  酗醟すな食へ食へ食へや村祭 酗醟(クエイ;U+9157,U+919F)は酒に酔って狂う。先の字は読み辛いが後の字は栄華のエイと同じ音素なので間違えないだろう。 秋祭と雖も前後不覚になるのは如何なものか。花看半開、酒飲微酔。此中大佳趣。若至爛漫酕醄、便成悪境矣。履盈満者、宜思之。菜根譚に云う。酕醄の暴動は枚挙に遑がない。海の向こうの事例を持ち出して非難する論客は多いが、そろそろ一世紀経とうとしているので、禁酒法を試してみるのも一興かもしれない。社会が成熟しているのか爛熟しているのかが問題だが。 Enivrez-Vous (酔ってい給え)と云う散文詩がボードレールにある。時間の奴隷にならぬために酒、詩、美徳に酔っていなさいと詠っている。この詩の力強さが全く解析できない己を責めざるを得ないが、涔涔たる心身に深深と迫る。来年の初夏の詩で予約しておいたが、時間泥棒や時間貯蓄銀行に気を付けなければならない。まあ、もはや国際総合時間銀行になっているのかもしれないが。 正直に述べると、詩に酔っている自分を開陳するのは恥ずかしい。所詮古人の咳唾の珠を拾って糸を通しているに過ぎない。誰にでも出来る。そんなんで時間を奪っている。米泉の精に魅入られた小人を論駁する資格があるのだろうか。 折角の晴れの日なのだからいっぱい食べていっぱい騒いていっぱい眠る。その幸せを噛み締めても良いのではないだろうか。いつかは死ぬのだから。バイキングで何度か吐いた羅馬貴族みたいな鯫生が申しても仕方ないが。