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zekku0219

  憫老父。 錫杖鐵錚錚。不能聞厥聲。桑楡宜共樂。愛語與香秔。 韻庚(下平)、仄起、五絶。 錫杖の鐵錚錚たるも、厥の聲を聞く能はず。桑楡宜しく共に樂しむべし。愛語して香秔を與へん。 注釈。錚錚、金属が澄んだ音を立てる様。桑楡、晩年。香秔、江蘇浙江に産する米を言うが、此処では単に香ばしい粳。 展示資料用に買った鉄の環を幾つか纏めて揺らすと心地良い音が出た。生演奏の鳴り物にどうかと父に聞かせたが反応が無かった。高音域が判別出来なくなってきているようだ。親と喜びを共有し得ない日がこんなにも早く来るとは思わなかった。

zekku0063

  臘月蟄居、平聲三十韻其十八。 寒風鎖北窓。纔耐瑟崢摐。道有逍遙者。閑閑太羨尨。 韻江(上平)、平起、五絶。 寒風に北窓を鎖ざす。纔かに瑟の崢摐たるに耐ゆ。道に逍遙する者有り。閑閑として太だ尨を羨む。 注釈。鎖北窓、北窓塞ぐは初冬の季語だが暖冬の影響で時期を迷う。纔、やっとのことで。崢摐(手+從)、楽器を打ち鳴らす音の形容。逍遙、散歩。閑閑、のんびりと、静かに落ち着いて。尨、もふもふもふもふ。 北窓塞ぐと尨を取合せた句を発表した気がしたが、まだだった。長引く夏は地獄だろうが、喉元過ぎれば熱さを忘れ、冬の快適さを羨む。業が深い。尚、楽器は弾けない。無弦の琴とでもしておいてください。