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zekku0086

  極右黨之嘆、平聲三十韻其三十。 世以酒爲舟。希朋小戸羞。與君同母語。即蓋捨香篘。 韻尤(下平)、仄起、五絶。 世酒を以て舟と爲す。朋希にして小戸羞づ。君と母語を同じうす。即ち蓋ぞ香篘を捨てざる。 注釈。題名、右党は下戸、和臭、酒飲みを左利きや左党と言うのに対して。小戸、日本で言う下戸。香篘(竹芻)、酒の美称。 三十韻目の最後も詠懷だがおどけてみた。初句では声調も母音も子音も異なる酒と舟とを間違える程に酔っているのではないかと揶揄っている。尤も鯫生は飲酒の徒ではなく、呑舟の魚を気取ってはいるが。中国での酒の飲み方に関する譬えを知りたい。甘党と知れると栄達の道が鎖されるのか、役人の詩には積極的な飲みニケーション拒絶が見えないのだ。勿論民間も薬漬けである。

zekku0078

  慰安、平聲三十韻其二十五。 如無我宿痾。應伍與幺麼。顔厚趨炎熱。嘲嗤庶璀瑳。 韻歌(下平)、平起、五絶。 如し我が宿痾無くんば、應に幺麼と伍し、顔厚にして炎熱に趨り、庶くの璀瑳たるを嘲嗤すべし。 注釈。宿痾、ながわずらい。幺麼、小人。趨炎熱、趨炎附熱、権勢に阿る。嘲嗤、あざわらう。璀瑳、詩文の麗しいさま。 自分を労っているだけなのに言葉が刺刺しくなってしまう。痾の字が頭を離れなかった為にこの詩を書終えた。今度こそ別を当たろう。

haiku0303

  利に趨る香篘道徳蒭に蛾 カウシウ(カウスウの方が正しいかも)のシウは酒を濾す為の竹網、又、酒を濾す、濾した酒。要するに呑みニティに対するぼやき。面前で酔うよりは厩舎の隅でのんびり蛾を眺めていたい気がする。灯に寄せられつつも縁辺に留まっていたい。(社会に対して薩摩守であることは目を瞑る。) _/_/_/_/_/ 自分は呑まない。他人には信条を強要しない。気付いたら気配が消えているとは思うが。

haiku0180

  皺伸ぶる遺賢こそあれ枯柏 柏の木を庭師に整えて頂いた。茂みが兀然たる幹になった。 柏は子孫繁栄と高節の象徴だ。前者は古い葉が新芽を守る様、後者は松柏の操と関係するのだろう。(厳密には松柏は松とコノテガシワだが、混同したのかもしれない。常緑樹じゃないので気付く筈だが。) 縁起の良さを買われたのだろう。 世の中には定年を迎えても勤しむ方がいらっしゃる。日本を支えている人を無みして野に遺賢無しと驕る爪牙の存在は福翁がすゝめでも触れている。そうはなりたくないと思っても想像力と経験の足りない自身を如何ともし難い。恥じるばかりだ。 命長ければ恥多し(原文は寿則多辱)。代々の「君子」が後生大事にしてきた古人の糟粕だ。徒然草にも見える。此処でリテラシーテストだ。この原典の論の展開を予想されたし。その上で南華の天地篇(雑篇の最後の天下篇ではなくて外篇の初めの方。天道篇の前ですよ) を見られたし。大抵の辞典及び網上の記事には割愛している部分がある。(福島県の大先生もだ) 当然教育でも端折られる。屹度厭世観に染まった精々「君子」風情の肝を潰すだろう。顕著な鶱翥をご覧あれ。 補足すると勿論後世の衍文と読む向きもある。神仙思想は厭聞飫聴だと謂う注釈も探せばあるだろう。ただ、残った形そのものを味わっても面白いかもしれない。所詮筌蹄なのだから。 _/_/_/_/_/ 北京大学の識典古籍が読みやすい。抱朴子や老子議を快適に閲覧した。原典と電子文を比較できるので、岩波文庫や国立国会図書館デジタルコレクションに存在しない漢籍は、インターネットアーカイブや中國哲學書電子化計劃と併せて、楽しむと良い。 レファレンス協同データベースで調べ物の方針を練ると捗る。弊博客に到達なさる諸賢がお知りにならないとは存じませんが念の為。 道家では神人、真人、至人の三者と君子、小人の両者との間には天淵の差がある。聖人は中間だがどちらに含めるかは文脈による。つまり、精々君子とは相当蔑みを込めた表現なのに留意されたい。風情と迄書くバタバタ(追落し)を決めるのは酷だったかもしれない。 _/_/_/_/_/ 大歳迄宣伝します。 別館1,統合・退行線と其の垂直二等分線