haiku0194

 

坦然と立てりシャンツェのタンジェント


タンゼンは平然に同じ。端然と書けば滑雪の跳躍台が立ち開かる様を思い浮かべても不思議ではないが、遉に丘陵を平坦とは形容しない。平然と立ち上がったのは選手である。よくも急勾配、 y=tanx の x=π/2 のすぐ左に身を置いて竦まないものだなと思ってしまう。尋常でない胆力だ。

設計図上ではどうなっているのか調べてみた。ソチの五輪会場ではクロソイド曲線に近いらしい。これは規則改訂によってより緩やかになった結果だとか。踏み切りの箇所の斜度は物理的に考えて当然下向きになっている。上向きだと後方に回転してしまう。水平でもない。つまり、正接曲線の区間がある筈もないのだが、まあ、誇張と韻の為に許して頂きとう存じます。

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着地面はなだらかなのでこの句はテレマークの光景ではない。念の為。

「坦然と」で腕を水平にして「タンジェント」で正又は負の正接曲線にする。意外と疲れる運動だ。一応昨日申したSF気質向けの教授法の一つと云うことで。せーの、坦然とタンジェント!坦然とタンジェント!もう一回ッ……。掌が内向きの時は指先を反っては駄目ですよ。外向きならば思う存分反っても良いでしょう。

思込みの儘を詠んだので鯫生は只今赧然としている。後、共通テストの前日に滑り降りるなんてと言われそうだ。大きな飛躍を期待しての文と捉えて戴きとう御座います。ヒルサイズを目指せ。

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