haiku0163

 

換気扇止まりて澄める虎落笛


俳句では (~を)~み や ば は基本的に使わない。説明臭くなるからだ。てで軽く添える位が丁度良い。勿論韻があっている場合は除く。鯫生は音声至上主義に御座います。

換気扇は幻聴の音源だ。より精確には送風機、電動機や原動機がそうだ。地球上を漂う何らかの波動を調整して再生する。お経だの、神のお告げだの、一方的な判決だのが来る。そこで、入浴時に切ってみた。空っ風がぼろぼろの茅廬を吹く頃になったことに気付いた。非現実的な言動に倀わされている間にまた季節が進んでいた。すっかり冷めた風呂を出て体を拭いた。凍みた。

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