haiku0124
ステンレスヒーローマスク捨て団扇
突撃! ヒューマン!! なる特撮番組があった。錆びざる合金の鈍色の輝きが異彩を放っている。スウツアクターと現代風に表現すると格好良さげだ。縫い包み役者との半蔑称が一般的だった頃の待遇は目も当てられなかったそうな。金属製の兜を被って舞台の上を所狭しと跳び走りしたのを考慮すると樹脂製に移ったのも至極尤もかもしれない。
裏番組だった仮面ライダーとは別路線を取った事も語り草となっている。公開舞台収録で手品の手法を駆使したり、観覧客にヒーロー・サインなる紙円盤を回して貰ったりした。奇術を利用した演劇技術は月世界旅行からの伝統で決して目新しくはないが、目眩く特撮現場に参画できる感動は一入だったろう。句はそんな団扇替りの小道具を見て夏の来演を思い出す所だ。穴が開いているので涼を取るのにお誂えだったことよ。
結局当時の映像は素人が杜鵑した(たまさかとりました)ビデオカメラに一興業が混入していただけだった。原盤(master tape)は上書きされてしまったのだ。
以上が鑑定団で目にしただけの不知案内が半世紀以上前の劇について頭韻のみを頼りに作った詩の解説でした。
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スウツアクターの新訳に着者(チャクシャ)はどうだろう。役者とアクセントが真逆なので現場で混乱する心配はないだろう。弱者と音が被るのが困るが。合法的にもふもふ(じゃなくても良いが)を着られる仕事なので体験してみたいと常々思っている。正義の味方よりも寧ろ怪人怪獣達の形が好きですね。
アダムが恥じた姿で一生を過ごしたり同類の前に晒されたりは御免だという余計な矜持が払拭できない。社会的套服をファースウツ及びそれに類するものにして欲しい。切実に。持っていないが。ビジネススーツを殲滅せばや。具体的には繊切にして焼却せん。
なんか褫奪して着服したい慾が抑えきれない。勿論お召は洗濯してからだが。倒錯だろうか。相当の盤根錯節を感取される。「いいスウツだ。剝ぎ取って着よう」なんてマッポーにしょっ引かれそうな末法流の発言だなと。澆季溷濁此処に極まれり。遺臭万載を躱す為に截断衆流せねば。
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