zekku0065

 

貧乏俳諧。
慈母爨炊惱深。愚爺不得遺斟。豚兒未惡奢侈。一族無能貯金。


韻侵(下平)、仄起、六絶。

慈母は爨炊して惱み深し。愚爺は斟むを遺るるを得ず。豚兒は未だ奢侈を惡まず。一族能く貯金する無し。

注釈。爨炊、かしぐ、煮炊きして食事の用意をする。遺斟、斟酒を忘れる。奢侈、贅沢。


六言絶句の解説を漸く見つけたので試してみたが、思ったより窮屈だった。中山逍雀氏の漢詩詞創作講座に依ると以下。区切りは222又は42。平仄は七言の五文字目を省いたもの。句の最初及び三文字目は交替可能だが他は厳守する。初句は踏落とすのが通例らしい。愚考を付記すると元来孤平を内在する律なので恐らく気にしないだろう。拙句は仄起式で三韻にしてある。気になる方は声調検査器を使って下さい。

転句の言い訳をすると、別に道楽に耽ってはいないが、趣味に注込む額を加減しないので中々蓄積しないのだ。貨幣以外が殖えていると願いたい。

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▲●△○●◎。△○▲●○◎。△○▲●○●。▲●△○●◎。(今回の平仄)

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