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荒村。
夙夜耕三畹。唯能離討飯。蕭條陋宅崩。輪奐官衙建。白虎恤澆漓。蒼狐隳粹愿。喬遷太纍人。鶱翥忘猜怨。


韻願(去声)、仄起、五律。

夙夜三畹を耕すは、唯だ能く討飯を離るるのみ。蕭條たる陋宅崩れ、輪奐たる官衙建つ。白虎は澆漓を恤ひ、蒼狐は粹愿を隳る。喬遷は太だ人を纍はす。鶱翥して猜怨を忘れん。

注釈。畹、面積の単位、十二畝又は三十畝、周代の一畝は約1.82アール即ち約182平米、尚大漢和等には願韻も可能との記載有り。討飯、飯を求める事、又、俗に乞食。輪奐、建物の広大さが計知れない様。白虎、此処では四神の一つに非ず、仁獣と謂われる。蒼狐、此処では狡猾な白髪混じりの狐。粹愿、純正樸實。鶱翥、鳥が高く飛上がる。


頸聯が浮かんだのでそのまま律詩にした。つまり、郷愿の愿で調えた。漢語網を閲覧すると、現代では願と愿が通用するとあり、熟語の選定に時間が掛かった。

一言申すと、お米券やプレミア付き商品券配布って何がしたいんでしょうね。憲法の権利を無みして榷利に赴く。官吏が得をしているかのような書きぶりだが渠等の大半も同情に値する。立派な箱物を造る前に中身や周辺を省みたらいかがでしょうか。風流韻事に耽る鯫生が物しても仕方ないのかもしれないが。

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大修館書店の社会人のための漢詩漢文小百科にあった平仄の表を検めると、仄韻詩も孤平厳禁と読めたので、以前の疑問の一つは解決した。後は六絶の平仄だが何処に記載があるのか。もう自分で調べるしかないのか。佩文齋咏物詩選他の資料は網上に纏まっているので詩を味わい乍らぼちぼちお知らせします。歴代六言絶句三百首なる書籍が上海の大学から出ているらしい。いいなあ。

横を縦にする商売の時代以前は真名を仮名に直していたので、別に幕末からの特殊事例ではない。所謂学問は殆どが舶来。芸能、芸術は違う筈だが。

人びとの社会戦争に引用してあった「朝晩は星をいただき、昼は梅干しをいただく生活」が秀逸だった。戦前に身を持崩した豪農の話だが。

[同日追記] integral typology で ENFP について熱く語っていたので是非。恐らく宰相の事だろう。個人的には INTP の至らなさを痛感する記事を何度も読んだが。ファッション分らん。行動指針を Si に徹底してはいる筈。ここら辺は T9 sp の面目躍如か。検討も常にしている心算。

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