haiku0336

 

来し方の己心と語る木下闇


炎熱が容赦なく呵責するので木陰でも明るい気持ちになれない。暗澹たる過去を思出す。劣等感の素になる経験を濾し去ってしまいたい。でも、それは果たして自分と云えるだろうか。

尚、鯫生の立場を表明すると、自己は虚像か精々皮膜であると思っている。同時にこの態度が芸術家の中では特異である事に悦に入っている。詩人の使命である所の生き生きとした私を描けない補償かもしれない。

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