haiku0140
鴫の看経詩人の無病呻吟
看経とは元は経文を黙読する事。諷経の対義語。いつの間にか誦経の意にも用いるようになった。親の夜歩き息子が監禁なんて地口の原型にも見える。蟹の念仏の類義語は亀の看経。長い事、転じて馬鹿馬鹿しい事を云う越前の俚諺に汁食い看経唐辛子熱湯順礼長左衛門なんてのもあるらしい。
無病呻吟は辛棄疾の詩、臨江仙に出てくる。これを一読したら頬を一筋伝ったのに暫くして気付いた。迍邅坎壈の府で無目的に迅晷を眺め塵機に染まってしまったのを度々悔いる。人気より逭れてばかりではいけないと一念発起するも癲狂を得るに終わる。人に長ぜんと欲しても倀うのみだったなら、どうしてそんな職を求めたのだろうか。でも一人で生きられるほど強くない。黙って耘耔しようかしらん。うん、死んだように生きるよりましだ。鉢を携え歩くのを止めて一緒に鉢で茹菽を育ててくれる助手君を探そうか。自分でやれ。あと先達とお呼びしろ。
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