haiku0131
柔らかき濁流来たり移牧祭
間もなく南仏(la Provence)では移牧祭(la fête de la transhumance)の時期になる。近年は垂直移動にトラックを使うので伝統と観光の為に行う。それにも関わらず壮観だ。初めは犇犇と羼せんとする移牧祭としていた。だが、余りにも鉤章棘句だったので没にした。サン(呉音セン)は羊がまじりあうと云う意味以外にも我先にと前に出ようとするとか、割り込みをするとかの解説もある。𩰞士(デイシ/ビシ;U+29C1E)は肩摩轂撃の喧鬧で権謀術数を巡らせろ。勝手に己が精根を疲らしていればよいのだ。鯫生は群蟻附羴を傍目に壟断させて戴きます。羊だけでなく人々も寿司詰めの様を見ると門巷塡隘の感よりもむしろ路を押し広げているように思われる。そんな風だから、群れが過ぎ去った後の道は屹度数糎広かろう。秋風がその隙間を満たそうと吹き込んでくる。お日様の名残は白駒過隙の如きだったことよ。
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