haiku0130

 

身を沈めいなくなったか稲雀


嘗て雀は常に視界に入った。勿論、群れに対する忌避感センサーに引っかかっていた。最近は声は聞こえるものの数がめっきり減ったようだ。門前雀羅を張る蓬窓からは田圃に集っていたのが見えたのだが。宅地が増えることは渠等には滄海桑田だろう。人の消長によって、愛らしい陪堂がぽいと行ってしまう。醇醨を象徴しているようだ。純利益に酗醟(クエイ)してばかりで良いのだろうか。世の中の準星(sir Kuei)に問うてみたい気がする。

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