haiku0127

 

赤い羽根ずっしり保証人の厨子


ずっしりではなくぎっしりとすべきではあるが、韻を踏まないと内容が重くなりすぎるので致し方ないとの言い訳をお書きしておく。赤い羽根ぎしり連帯保証人としていたのだが沢山の赤い羽根を身に着けているように誤読する可能性が高いので改めた。それに余りにも深刻だ。実は法的にはさておき句の意味は全く変わらないのだが。

共同債務者になりがちな気質の典型的な持ち物が思いつかないので人工知能に聞いてみた。借主の写真や手紙抔思い出の品を秘蔵しているらしい。安直に捺印してしまう懐っこい人々を見捨てて良いのだろうか。貶すのは芥を拾うようなものだが幸福総量規制を課しているのではなかろうか。

扨、積羽沈船との謂いがある。赤い羽根共同募金ではこの文字通りのお礼を用意しているだろう。それが殆ど配り果せるだろうからいったいどれ程の金が集まるのだろうか。花鳥園の飼育員によると鸚哥の羽の重さは100分の1瓦にも満たないらしい。仮に200分の1瓦としよう。この熟語が出来た頃の船は100瓩あれば沈むだろうから2000万枚とみなす。一人100円とみなすと20億円。やったね。100人の老後は安泰(だった)よ。実際には168億円集まるらしいので8艘も沈められるとのこと。

更に閑話休題。羽翮飛肉なる四字熟語がある。あの成功者には何枚の羽が付いていて、何枚抜け落ちたのだろうかと猜謗したくなる時もある。だが、自分も60兆個の細胞で出来ている。この国家は1億の国民で出来ている。才貌に関わらず支えられているのだからお陰様なのだよと自身を宥め賺している。羨望より起こる訕謗を何時迄呪禁し得るだろうか。不安になる。或いは人生の再びの冬である所の不踰迄耐え続けなければならないかもしれない。遣り甲斐のある修行と云えなくもない。

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