haiku0099

 

別れ烏切子硝子のみ共鳴り


切子硝子は重言と云えなくもないが韻の為に許して頂きたい。唐突なネガキャンを試みる。切子細工は子供との関係を切ると読めるので、親子やそれに近い人に贈る品としては相応しくない。無論ただの言葉遊びなのでマナー講師は本気にしないで戴きたい。

硝子製品は身の回りに溢れているけれども、別れ鴉の惆悵たる声に共振するのは手に持った切子の杯だけだった。自身の手が顫えていたかもしれない。

鵶は社会的な動物で、巣立っても家厳家慈を忘れないらしい。反哺の孝や慈鳥抔の語もある。でも、均質でない群れを作る生き物ならば、引き籠り問題をがなり立てる個体もいるかもしれない。ヒステリーを起こして(根性の同義語の脳幹を絶対視する)某ヨットスクールに愚息を売り込む憃母もあったりして。最も人間臭い鳥として親近感も嫌悪感も湧く。

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