zekku0100
冬水、酬或俳句。
湖頭看碧漣。朔吹渡催眠。忽歷周星夢。身渝作水仙。
韻先(下平)、平起、五絶。
湖頭に碧漣を看る。朔吹渡りて眠りを催す。忽ち周星の夢を歷。身渝はりて水仙と作る。
注釈。或俳句、道ばたのただの水仙だと思え(誤記二月六日付)。看、じっと見る、熟視する。碧漣、あおい細波、周囲は針葉樹なので冬でも緑である。朔吹、北風。周星、十二年、木星の公転周期、そのまま宇宙を周遊する夢と読んでも良い。渝、変わる、特に中身が抜け入変わる事を言う。水仙、植物名、暗喩や典故は無い。
ボードレールの散文詩が陶酔へ誘うが鯫生は醒めていたい。ありのままの雪中花の美しさを感得せずに異国の神話に遊ぶのは愚の骨頂である。詠嘆に明暮れる内に現実に帰って来られなくなった人を以前聞いたので自戒として作った。私かに絶唱だと自負している。危うい。浪漫派でありつつも逃げない為に雅俗・物心の両面を併持つ惣合文藝家として生きている。
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水仙は種を作らないと辞書にあるが怪しい。確かに球根を持つ多年草は多くを残さないが、実際の所は微細且つ極稀であるのではなかろうか。植物学者の仕事を俟つ。
周星に関して、木星紀年法なる短歌連作があったので読直した。破調のタイミングに悩んだ。そして、ごつごつした中に挟まる定型大和言葉に惹かれる。あそこまで吹っ切る勇気と技術を身に付けたい。一番好きな歌は空気圧。
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