zekku0052
遣悶、平聲三十韻其十二。 越俎屢噬臍。頑愚匪突梯。衆人無解語。懲臛吹醃齏。 韻斉(上平)、仄起、五絶。 越俎すれば屢臍を噬む。頑愚にして突梯に匪ざればなり。衆人語を解する無し。臛に懲りて齏を吹く。 注釈。越俎、職分を超えて差し出がましい事をする。噬臍、悔しさを抑えきれない様。突梯、圭角の無い様、世の中に逆らわない様。結句、臛は汁物、醃齏は漬物、失敗に懲りて必要以上に慎重になる事、懲羹吹膾の四字熟語の方が人口に膾炙している。 鼯鼠が相手の語彙の無さ及び意味を調べようとしない態度を詰れば、分かりやすく書けとの仰せを返される。南華の悔いの典型だ。おっかなびっくり提出すると今度は無味乾燥と評されたら良い方で大抵無視される。具体や一般的な情緒を持たない凡人にはあらゆる言葉を駆使するしか闘う術が残されていないのだ。抒情詩人としての才能の欠如に嫌気が差す。尤も、プラトンは共感だけの作品を排斥すべしと述べている訳だが。 _/_/_/_/_/ 流石に話す時に奇を衒ったりはしない。時間の無駄だから。但し、落語の枕のような目的を持った表現を試みる場合はある。