haiku0094

 

施火烈し猋風を塞く妙法は


盂蘭盆会に一句も投稿しないのは不信心なので捻った。燥吻が何とか働いてくれた。

五山送り火を見ると篝火(bonfire)を焚いているのは分かるが旋風が吹いたらどうするのだろうか。距離を置いて火床を設えても火㸅が飛ぶことはある。煙草の吸殻でも山火事の原因になるので、あれで延焼しないのは不思議だ。豪雨をも貫く紅蓮が魔炎とならないのは偏に精霊や祖霊のお陰だろうか。まあ抑、八月の盆地には強風が起こり難いが。巧みな套套(タウタウ,異体字:㚐㚐,=方法)があるのか。

洛中の方の仰るに五山送り火を大文字の火と申すのはよくないとのことらしい。五音に収まるのは大文字と施火だけだったのでこちらを取った。送り火は東から順に灯す。大文字、妙法、舟形、左大文字、鳥居形と五分間隔で点火する。実はこの句の中七下五にはこれが隠れている。風は凡(風を孕む帆)+虫(蛇や竜)なので舟のsymboleが想起される。塞には鳥居の形が紛れ込んでいる。妙法はそのまま。大文字は犬が三つだが許して欲しい。三つ目の大は北焙を見渡す寝転ぶ人ということで一つ。茗肆で北焙を啜り乍ら見るのも一興か。

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套套を互聯網上で調べると避孕套(=避妊用具)が出てきて毒気に当てられた。検索履歴が穢された。已にご覧になってしまった人には謝る必要がある。申し訳ない。

逆に茗肆を(中国語で)画像検索すると何故かもふもふが見られる。荒んだ心が癒された。茗肆茶多酚さんという絵師の作品らしい。良いものを見せて貰った。謝謝!

北焙を(中国語で)検索窓に入れると重慶市北碚区の緑豊かな風景が画面に広がる。気が晴れる写真だ。

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