haiku0087


苦瓜は徒の火宅の業厄か


苦瓜は仲秋、陽暦十月と書いてあるが、市場に出回り始めたので詠んだ。(ゴーヤ苦瓜てふ洒落)

豊かな味蕾が舌の上に広がっていた子供の頃には、飢えても認めないと誓ったものだ。時が経って好物の一つになっているのは不思議だ。甘い農産物ばかりに需要が集中するが、味が無ければ調味料を掛ければ良いのでは。尤も油や乾酪等は物価高で手が届かなくなっているには違いないが。音読みの問題で芋粥がうしゅくて困ると覚えたものだ。玉砕よりも甎全を選び、䤔䣸(センゼン)(U+4914,48F8)の食べ物を旨く頂く心や方法があれば海路の日和があるかもしれない。

仏蘭西では苦いものを食べてアメーぐっ(amer)と云うそうな。お後が宜しいようで。

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