zekku0022
恧平生、得狂字。
予雖傲二郎。未省背爺孃。雁字鶯梭事。纔醫櫟散狂。
韻陽(下平)、平起、五絶。
予傲たる二郎と雖も、未だ省て爺孃に背かず。雁字鶯梭の事、纔かに櫟散の狂ひを醫すのみ。
注釈。未省、未曾に同じ、尚、嘗てと訓むが単独では用いない。爺孃、父母。雁字鶯梭、漢詩文を飾る事。櫟散、樗散に同じ。
何やってんすかね。それでも止められないのですよ。周りの人には白居易を引いて忠告しますがね。「莫学二郎吟太苦、纔年四十鬢如霜。」鯫生の場合は詩をひねった末の困窮ではなくて先に発狂があったのだが些細か。
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題を狂の字を得てとしたが、実際には梭の字を調べていたら見つかった四字熟語を使いたかっただけです。サ(又は杼チョ)は機織りのひ。さす。シャトル(シャトルランやスペースシャトル、シャトルバスのシャトル)。経糸の間に緯糸を通す流線型の器具。多分乙類の語。古事記の「梭に陰上を衝きて死にき」の用例が真名の為判別不能だが複雑な衣服に関する裳や杼が乙類の仮名であるのでこのような類推も可能かも知れない。尚、毛は甲類。縄文人はイケてる皮衣を纏っていたのではなかろうか。もふもふ最高。脱線し過ぎた。
以前取上げた筬(をさ)もワ行オ列を頭に置く二音節語なので矢張織仕事は比較的後世の事物なのではなかろうか。日本語史上の乙類は甲類に後れる概念と見做すのが自然に思われる。
詳しくは連結先(弊リンク集投稿記載)達王先生の網録をご覧になって下さいませ。(責任転嫁)
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