haiku0047

 

爛漫たる路端へ五片竹落葉


或る花園を過日訪れたが連日の夏日にも関わらず紛葩爛漫たるさまだった。確かに綺麗だった。だが、印象に残ったのは近くの竹林から降ってきた落葉だった。どうも群れに対する忌避感や焦燥感が障阻するのか、記憶に残そうとしても過ぎ去ってしまう。

竹に関する季語はほかにも竹の秋(晩春)や竹の春(仲秋)がある。竹の落葉(初夏)もそうだが、一般の植物の季節感とは異なる。

爛漫には性命爛漫という用例が荘子在宥篇に見える。これは散乱するという意味らしい。他にもゆったりと歩くさま、あてどなくさまようさまなどの意味が漢和辞典に載っているが、出典や用例が不明なので使いようがない。多義語の難しいところだ。

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